Column 私のコラム

市街化調整区域とは?

✅なぜ「市街化調整区域」を知っておくべき?



「市街化調整区域(しがいかちょうせいくいき)」という言葉を聞いたことがあっても、
それがどんな場所で、どんなルールがあるのかまで知っている人は少ないかもしれません。

でも、もしあなたが「家を建てたい」「土地を探している」「親から農地を相続した」といった立場なら、この言葉を無視することはできません。

特に泉南市・阪南市・岬町といった大阪の南部のエリアでは市街化調整区域が数多く設定されており、土地の活用方法に大きく影響を与えています。

今回は、
・市街化調整区域とはどんな場所か
・どんなルールがあるのか
・家を建てたり、農地を活用することはできるのか
といった疑問を解説していきます。



市街化調整区域とは?


ざっくりいうと
市街化調整区域=「基本的に建物を建ててはいけない区域」
これが一番シンプルな定義です。
これは都市の無秩序な広がりを防ぎ、自然環境や農地を守るために国や自治体が決めているルールです。
都市計画法に基づいて、市街地として整備していくエリア「市街化区域」とは明確に分けられています。





❓ではなぜこんなルールがあるのでしょうか


・自然環境、農地を保全するため
・都市インフラ(上下水道・道路・電気など)の整備コストを抑えるため
・無秩序な開発による防災リスク(洪水・土砂災害など)を回避するため
つまり「街の成長と自然環境のバランスをとるための仕組み」が市街化調整区域なのです。



建物を建てることは一切できないの?


「基本的には建てられないけれど、例外的に建てられる可能性がある」のが実情です。

「市街化調整区域で建物を建てられるケース」は
1.既存宅地に該当する場合
🏠昔から建物が建っていた土地で一定の条件を満たす場合

2.農家が農業を目的として建築する場合
🌱作業小屋や住居など、農業の継続に必要な建物

3.親族が相続して、代替わりの為に建て直す場合
👩‍👩‍👧旧来からの住民として地域に根付いている証明が必要

4.自治体からの特例制度(開発許可など)を利用できる場合
🚨条件付きで開発許可を認めている市町村もある



🚨ただし!許可を得るのは簡単ではありません🚨


建築をするためには、以下のような手続きや条件が求められます

・開発許可、建築許可の申請
・土地の履歴(既存宅地かどうかなど)の確認
・所有者や申請者の続柄・居住履歴の証明
・土地の周辺環境(道路・インフラなど)の調査

「市街化調整区域だけど、いい土地があるから家を建てたい!」というのは
単純には実現しません。
必ず、自治体や都市計画の専門家に相談しましょう。



🌾よくある質問「農地転用」ってなに?


家を建てようと土地を探していたら、「農地だからそのままじゃ建てられません」と言われた…そんなときに出てくるのが「農地転用」という言葉。
農地転用というのは「農地」を倉庫など農地以外の用途に使うことを「農地転用」といいます。
この農地転用が、市街化調整区域で家を建てる際の最大のハードルとなることが多いんです。



✅農地転用の手続きには?


・農地法に基づいた転用許可
・農業委員会や市の都市計画課との調整
・土地の地目変更(登記の手続き)
など様々な申請や審査が必要です。



<農地転用の流れ>




💡転用できると思っても…注意点あり!



例えば、「親が長年耕していた畑を、家を建てるために使いたい」

このような相談はよくありますが実際には転用が認められないケースもあります。

 

特に市街化調整区域では

・代替農地が確保できない

・周辺が農地振興地域に指定されている

・土地が農業従事者の所有ではない

などの理由で、希望が通らない事も少なくありません。



🌳泉南市・阪南市・岬町の市街化調整区域の特徴


この3地域に共通するのは、美しい自然・山・海・里山風景が残っていること。
これらを保全するために、市街化調整区域としての指定が広く行われています。

 




関西国際空港を抱える泉南市では、りんくうタウン周辺の市街化が進む一方で、

内陸部には豊かな自然を保全する市街化調整区域が広がっています。

山林や農地が多く、地区計画を活用した計画的な開発も検討されています。

 





和泉山脈の山林が市域の約60%を占める阪南市。

市街化調整区域では自然環境の保全が重視され「コンパクトシティ」の実現に向けて

既存の市街地に都市機能を集約する方針がとられています。

地域の特性を活かした地区計画

運用基準も設けられており、適切な土地利用が図られています。





「みんなでつくる恵み豊かな温もりのまち‟みさき“」を将来像に掲げる岬町。

市街化調整区域では、山・里・海の3つの舞台を活かした「農とみどりの活性化構想」が

進められています。自然環境の保全と地域活性化のバランスを取りながら、持続可能なまちづくりを目指しています。

 

 

「市街化調整区域」は単なる制限ではなく、未来のまちづくりや自然保護に関わる重要な制度です。

しかし、それゆえに土地の活用や住宅建築に当たっては、知識と準備が必要不可欠です。

土地を買う前、建物を建てる前に、市町村の都市計画課や不動産・行政書士の専門家に相談することがとても重要です。

知らずに建てられなかったというケースは、実際に多く報告されています。

「知らなかった」で損をしない為にも、まずは土地の用途地域や制限の有無をしっかり確認しましょう。




 

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